参加者 HBC:伊東夫妻・川島夫妻・木宮・越野夫妻・園田・冨原(同伴1名)・山形夫妻
長原  STV:北島・古賀・佐藤・平松・前沢・和田  HTB:長谷川
UHB:石渡・鹿股・菊池・佐藤夫妻・塚本・中西  FM北海道:湊夫妻


航空自衛隊第2航空団と新千歳空港ビルの日帰り見学旅行
今回は久し振りに「旅行会」の独自企画で、千歳「航空自衛隊第2航空団」とリニューアル3年目の「新千歳空港ビル」の施設見学を実施しました。実はこの企画、昨年春に実施予定で計画しましたが、自衛隊基地の人気が高く、予約が取れなかったので今年に持ち越されました。
昨今「集団的自衛権」云々で騒がしくなっていますが、政治を離れて普段見ることのできない機材・施設への興味から発想したものです。
また、千歳空港ビルも飛行機を利用する際、ただの通過点としか見ていなかった空港施設を、小学生が見るような目で改めて見てみようという計画でした。
全体の仕掛け人は旅行会世話人の長谷川さん(HTB)。
催行最低人員15名で計画したところ30名の応募があり、一人当たりの負担が半額になって出発前に差額が各自へ返金されるという珍しく嬉しいことがありました。

JR札幌駅北口「鐘の広場」でバスを待つメンバー
さて、強い太陽の光が射し、ようやく初夏らしい天候になってきた5月29日朝8時35分、貸し切りバスは「航空自衛隊第2航空団」へ向かいました。
基地の入り口ゲート(左)、広報官(中)、ジェットパイロットのヘルメット着用のメンバー(右)
航空団では早速、広報官から「航空団」の概要についてレクチャーを受けました。
日本の領空域を侵す虞のある外国の飛行機(戦闘機)に対する緊急発進(スクランブル)の回数が最近非常に多くなっていて、全国で年に150回程度だったのが近年は850回にも及び、その半数以上が中国機であることなどの説明がありました。また、戦闘機の飛行訓練のビデオでは、機体が最大で音速の2.5倍位の速度で飛ぶ状況のなかで、パイロットが強い重力加速度Gに失神の一歩手前まで懸命に耐えながら、激しい息遣いで如何に敵機に立ち向かうかの訓練の様子がありました。
日常の訓練が想像以上に過酷なものであるかを見せられ、一挙に緊張感が高まりました。

この後、駐機場へバスで向かい実物を見ます。
最初は救難ヘリコプターのUH-60J(ページトップの写真)。このヘリコプターは、戦闘機のパイロットが機体のトラブルや戦闘などで機体から緊急脱出した際に、パイロットを救出するためのもので、U-125Aというジェット救難捜索機と共同作業で任務を遂行します。もちろん、民間の救難作業にも貢献しており、説明してくださったパイロットの方は、先の3.11東日本大震災の際にも多くの人命の救助にあたったそうです。
機体全景 機体内部と説明のパイロットの方 機体両サイドの補助燃料タンク。
ドラム缶8本分の燃料が入る。
機体の内外を見ると、装飾物は一切なしの実用本位、各パーツがむき出しで且つ安全第一の考えが徹底されていると感じました。機体は幅16m、全長20m、高さ5mと大型です。乗員5名のほかに9名の救助者を運ぶことができます。

F-15戦闘機の前で記念撮影
(当然のことながら写真撮影は相当の制限がある)
次はジェット戦闘機F-15。最大スピードはマッハ2.5。富士山の高さまでは約1分で、千歳空港から奥尻島までは約10分で到着できます。千歳基地には約30名のパイロットが配備されていますが、この戦闘機は20機。戦闘機ごとに専任の整備士2名が配備され、機体には整備士の名前が書かれています。整備士は、愛機と一体となり整備に万全を期すのです。
ここでも説明は若いパイロットから受けました。
機体が搭載できる燃料は最大でドラム缶80本分で、その燃料でどれだけ飛べるかは、飛行スピードによってまったく違います。いざ戦闘となった場合、パイロットは一人で基地に戻るまでの距離と燃料計算、それに戦闘を同時並行でやらなければならない。われわれ凡人には不可能な作業であり、パイロットはスーパーマンそのものです。
説明が一段落した頃、数十メートル先の駐機場に数機のF-15が訓練飛行から戻ってきました。
耳を劈くような金属音に、説明のパイロットから耳を指で塞ぎ保護するよう指示されました。
今日は、パイロットの隊長さんが転勤で千歳基地を離れるため「ラストフライト」のセレモニーが行われるとのこと。戦闘機が並び、他のパイロットが待ち受けるなか、滑走路のはずれで待機していたラストフライトを終えたばかりの隊長さんの戦闘機が滑るように仲間のパイロットと戦闘機の前まで来て止まりました。
隊を離れるすべてのパイロットには、安全で無事千歳での任務を終えることをお祝いして、この「ラストフライトセレモニー」が行われるとのことです。
これには祝福を受けるパイロットの家族も招かれており、奥さんや娘さんと思われる方が機体の前で記念撮影を受けていました。機体に寄り添って隊のものと思われる大きな旗2本が強い南風にはためいていました。花束も用意されていました。(とても印象的なシーン、でも残念!写真撮影不可)
そのほか青いプラスティックのバケツが数多く並べられていました。これには冷たい水が入っており、セレモニーの最後に仲間が主賓のパイロットにこの水を浴びせるためのものだそうです。
残念ながらこのシーンを見ることはできませんでしたが、精神的にも肉体的にも限界近くで厳しい訓練に明け暮れる仲間からの手荒い祝福は格別なものだろうと思います。説明してくださった若いパイロットも、隊長さんの機体が駐機場に止まるころ、走ってセレモニーの場所へ向かいました。その走る後ろ姿を見ながら、今後も安全な飛行を続けられるよう祈らずにはいられませんでした。

このあと、基地内のコンビニのような「厚生センター」という所へ行き、土産品を購入。靴下・手袋・ゴルフのボールマーカーなどが人気でした。
そして、今回の目玉の一つ「隊員食堂」で昼食。食事前の「手洗い」「食事の受け取り」「後始末」など動線が良くできており、加えて隊員の規律正しい動きが新鮮に映りました。

食堂入り口で

食堂入り口の手洗い場

食事受けとり場所

食堂内

今日の昼食
 
航空加給食の卵
本日の昼食は、ビタミン強化米入りご飯、ビーフカレー、コールスローサラダ、牛乳、フルーツポンチ(?)で1,020kcalでした。美味しかった。「航空加給食」といって、ジェットとレシプロエンジン班には別に卵が用意されていました。
食事の後、バスで基地を離れ「千歳空港ビル」へ向かった時、広報の方が敬礼で見送ってくれました。誰かが「手を振って見送るのではないんだね」と言ったら「温泉ホテルとは違うよ」とすかさずリアクションがあって、ようやくある種の緊張感から開放されたような気持ちになりました。


基地ゲートを出る
 
今回のツアー仕掛け人長谷川さん(HTB)
「千歳空港ビル」は、国際線のための建物、それと国内線の建物を結ぶ通路棟が増築され、従来よりもかなり大型のビルとなっています。館内には数多くの物販店やレストラン、その他映画館やアミューズ系の施設、はたまた温泉施設まで整っています。老齢化の進んだ当クラブのメンバーにとっては、早々と座る場所を求めてくつろぐ方が多かったようで、それだけ施設の大きさをすぐに実感できたということでしょうか。
空港ビル展望デッキで
この日、札幌は47年ぶりに5月の真夏日で、熱射病が心配されたようでしたが、千歳は気温がさほど上がらず、会員には優しい陽気でした。午後3時過ぎ、心地よい疲労を感じながら帰路につきました。
(北島 記)